偉業を悪行と教えられるのと、肥溜めを優美な寝台と教えられる

さてどちらが不幸か?(挨拶)
さて、映画「ダゴン」の話をしよう。
この映画は、原作が「インスマスの影」である。
そう、id:losthuman氏に言わせればわれらの神をあつかった話であるがそれはそれで置いとくとする。
さて話の内容としては一様にホラーである。
連休を使ってアメリカからヨーロッパへのヨット旅をする二組のカップル。
うらやましねぇ、そんな連休小生もとりたいと思いながら映画は、始まる。
ヨットは港町の近くで停泊していたがいきなり嵐に見舞われて座礁
女性(以下奥さん)の一人が怪我をして動けない。
信号弾や無線を使うが村からの反応は無し。
怪我をした奥さんをいたわり、反応がないことにごうを煮やして中年男(以下船長)はいった。
「私が船長だ!!お前らが助けに行け」
そういわれてヒーロ、アンド、ヒロインはボートで町に助けを呼びにいくが町には人っ子一人いない。
めんどいので以下略。
とりあえず小生は、ホラーをホラーとして見れなかった。
たとえば監督からすれば見ているものを恐怖の淵に追いやりたいのであろうというシーンは、場違いな見方をしてしまった。
たとえば、不気味なホテルとカウンターにたいして、「なんだこれは、接客をなめてるか」と突っ込んでしまったり。
緩慢な動きで群がる村民に対しては、「セガールじゃなくても村人総出で襲い掛かってもむり」とか、
足が陸では不自由なやつに対しては、「ほら、顔面にサッカーボールキックだ」とか、
髭をかっこいいと思ってしまったり、
主人公が携帯電話を握り締めて運転手を張っ倒したシーンではき捨てた台詞「今度買うときは大型だ」に対しては「さすがアメリカ人」といって喝采してしまったり、
怪我をした奥さんが「化け物に犯されたのよ!!」といっては、小生のせがれがその場を想像したのかおっきしてしまい、そのことにフォローに入るヒロインの横で空気を読まない老人に対して吹き笑いをし、
女性が絶望の果てに切腹自殺をしたシーンでは、「OH、HARAKIRI、SEPPUKU、GEISYAGA−RU」などと訳のわからない叫びが脳裏に響き、
老人の頭の生皮を剥がされるシーンでは、えいえんと「火の鳥」の一章分が、頭の中をめぐり、
海神ダゴンの生贄にささげられるヒロインに対しては、すっぽんぽんのまっぱだかであるせいか、ゆれる胸に目がいって仕方がなかったり、
海神ダゴンはとんでもないくらい早漏だったりしたせいか、シュワちゃんの主演のある映画で期限の時間まで三分?という状況で「それだけあれば十分と」言い放つシーンが頭よぎる。
そして、この映画で怖いと感じたシーンが「包丁二刀流の殺る気満々の顔の主人公」である。
だめだな、これではいかん。
そのうち眠れなくなるようなホラーでも借りてこよう。